今年の春に、みちのく潮風トレイルをスルーハイクしてきました。
初めてのロングトレイルかつ、2泊以上のテント泊は未経験と経験不足ではありましたが、ULを意識しつつ様々な天候にも対応できるように装備を揃えてみました。
結果、特にトラブルはなく、最後まで歩き切ることができました。
それぞれのカテゴリーごとの紹介やよかったこと、今後の改善点を忘れないうちに振り返ってみます。
気象(想定・実測値)
歩く期間は4月頭にスタートして、5月末にゴールできると予想。
無事、5月中旬にゴールしました。
想定気温は、
・就寝時:0〜5度くらい
・行動時:10〜20度くらい
実測値は、
・就寝時:-2〜10度くらい
・行動時:10〜25度くらい
想定気温は、気象庁の過去の気象データを参考にして予想しました。
過去の気象データを見ていると、たまに寒波が来ていることが多かったので、0度前後に対応することを重視して装備を選びました。
4月末に季節外れの雪が降りましたが、問題なく過ごせたので良い判断だったと思います。
また、この時期を選んだ理由としては、暖かくなり始めてるし、梅雨前なので歩きやすいと思ったからです。
歩き始めは桜前線と一緒に進み、たまに酷暑もありましたが、ヒルが活動する気象条件になる前に生息域を通過できたので、良いタイミングでした。
1ヶ月以上歩くと、だんだんと季節も進むので、様々な気象に対応できる無理のない装備を組み合わせる必要があることを学びました。
装備一覧
途中、不要なものは家に送り返して、最終的に残った装備一覧です。
バツ印がついているものは、送り返したり交換したものです。
以下は装備一覧を書き出して、重量も記載してあります。
それでは、カテゴリーごとに振り返っていきます。
運ぶ系(ザックなど)
- ザックのフロントにつけたバンジーコードが便利だった
- サコッシュは地図やスマホ、小物を出し入れしやすかった
- ゴミが捨てられず溜まることがあったので、ゴミ袋は匂いや水が漏れないものにしてよかった
- ゴミ袋のパックライナーは穴あきせず
- ペグ用のスタッフサックとして白色のものをチョイスして、テント設営後はランタンシェードとして活用
- ザックの背面マットがUL的には活かせてなかった
- モンベルのガベッジバックの底のベルトは必要なかった
泊まる系(テント・寝袋・マット)
- ツエルト2ロングは、テンションをかけて張ることを意識すれば、強風や雪の中でも”凌げる”ことを体感できた
- 毎日、テントを張る→撤収するのを繰り返すので、シングルウォールだと結露の処理や手間が減ってよかった
- 複数の形状のペグを持っていったので、地面の状況に合わせて対応できた
- シュラフは、もう一つ気温帯を上げても良かった気がするが、毎日、結露でロフトが少し減ることを考えると妥当だった気がする
- マットは、雪の日でも底冷えすることなく、穴あきもなかった
- ツエルトの四隅に縛っていたガイラインが一つ紛失→結び方が悪い?
- レギュラーサイズのマット→ポンプサック必要→ザックの背面マットを活用できてない、ことを考えると、システムを再考する必要がある
- エマージェンシーシートは、地面に直接敷くと穴が空いたりや裂けやすい→ダクトテープで補修
着る系(防寒着・レインウェア・着替え)
- 結露が身体につきやすいツエルト内では、化繊ダウンは気を使わずに使えた
- 朝晩の冷え込みの際に手袋はあってよかった
- キルトなのでニット帽で頭を暖める
- レインウェアは軽量化を検討
- 気温がそこまで低くなかったのでミドルウェアは必要なかったかも
- アンダーウェアは一つでもよかった
食べる系(クッカー・ストーブ)
- 自作のアルスト&風防が十分使えた
- スクリューロックにコジーのセットでクッカーを汚すことなく管理が楽だった
- アルストの燃料をペットボトルに入れたが問題なし
- マルチディッシュを皿として使うことがなかった
- みちのくに関しては、水の補給に困ることがなく、ウォーターキャリーの出番がほとんどなかった(浄水器の使用が前提)
- スクリューロックのサイズが少し小さい気がした
その他(生活用品・バッテリー)
- 傘は、長いロード歩きのときに暑さを和らげるのに大活躍だった
- 浄水器は、水を確保する際の選択肢が増えてこちらも大活躍した
- 携帯ウォッシュレットがあると、紙の必要量が減るのでよい
- サンダルはなくてもいいものだけど、今回は使う機会が多かった
- 今回はランタンを持たずに、ヘッドライトだけでなんとかなった
- バッテリーやケーブルは、容量とともに充電速度も考慮して揃えたい
- この項目は、ちりつもで重量がかさんでいるので検討の余地あり
着用(その他)&サコッシュ
- 写真を撮るのが楽しくて、デジカメを持っていってよかった
- 時計はチープカシオで十分
- マルチツールでも爪を切れたが、期間が長いなら爪切りのほうがよい
- iPhoneが機内モードでも、標準のメモアプリでメモが取れるのでノートは不要だった
着用(行動着)
- メリノウールのTシャツは、最大5日間くらい洗濯しなかったけど、化繊のTシャツのように臭わなかった
- ハイカートラッシュの靴下は、1000km以上歩いても穴が空かなかった
- バギーズロングはガシガシ使えていいんだけど、バギーズショーツのほうがいいかも
- ローンピークはソールより先にアッパーが壊れた
最後に
今回、みちのく潮風トレイルを歩くにあたって買い揃えた装備が多かったです。
なので、次のハイキングに向けて、これを踏まえて自分なりにブラッシュアップしていきたいところです。
自分にとって何が必要なのか、どうしたら気持ち良くハイキングできるのか。
道具の目新しさに惹かれてばかりではなくて、それを叶える手段として道具を選んでいきたいですね。
COMMENT
メリノウールについて
トレイルに初めて出かけた頃、装備等についてよくわかっておらず、綿より化繊の方が乾燥が早いみたいだくらいの知識でした。その頃、メリノウールの良さをいろんな方が話しておられてて、「ほんとかな。ステマなんじゃないだろうか」と疑いのまなざしでみていました。なにしろ価格がとっても高かったですから。そのため、一日歩いた後のテント内は、自分の臭いで気絶しそうでした!!しばらくすると、ワークマンから、1500円くらいでメリノウールが発売になりました。これくらいだったら、だまされても痛くないやと思い購入。さっそくトレイルで使ったところ、本当に臭わなかった!!びっくりしました。それ以来、メリノは必須になりました。
ストーブについて
最初は、SOTOのCB缶モデルを持って行きました。使っているうちに「あれ?もしかしてお湯沸かすだけしかしてなくない?」と気づき、SOTOのウインドマスターというものに変更。JETボイルの早わきにしびれ、スタッシュへ。一時、アルストの軽さに浮気をしましたが、お湯が早く沸いてほしい欲求に逆らえず、スタッシュに戻りました。
調理器具だけでも、みなさんそれぞれ思い入れのあるものを使われているのでしょうね。
身近にハイキングをされている方がいないものですから、ちょっとだけグッズの話をさせていただきました。すみません。
> appleberryさん
道具もそれぞれの選択によって個性が表れて面白いですよね!
メリノウールの臭いにくさは本当にびっくりします。メリノウール100%だと夏が辛いので、化繊とのハイブリッドが気になっている今日この頃です。。
ジェットボイルはお湯が沸くの早いですよね〜。僕の場合は、アルストでお湯を沸かしている間に食材の用意や整理などがうまい具合にできるのと、MYOGした道具を使う楽しさでなんだかんだアルストです。
道具の話も誰かに話すことで使う理由が言語化されて新しい気づきがあったりして楽しいです。